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「ゴメン。俺……そういえば、春香ちゃんの病気のこと何も知らない」
彼女は首を激しく横に振った。
「俺、勉強するわ」
「いやッ。やめて!」
「でも、何も知らないと今日みたいに嫌な思いさせる。それに、何かあった時に、何も出来ないのが彼氏なんてカッコ悪い」
「嫌だッ。病気の事知らなくていいもん。知ったら、絶対に普通に接してくれないッ。両親みたいに、過保護で心配性になって息がつまる」
困ったな。
彼女の事を知りたいと思うのに、彼女の言い分もわかる。
互いに暗い気分になっていた時、ショーが始まった。
病気のことは、一旦置いておいて、次々と行われる技に、彼女と一緒に拍手を繰り返した。
「すごーい。あんなに高いジャンプ出来るんだね」
「うわぁ!たくさん練習したのかな?トレーナーさんとの息がピッタリ」
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