再々会

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幾分表情の和らいだ彼女の手を引っ張って歩き出した俺に、恥ずかしそうに俯いてついてくる彼女が、水槽に映し出されていた。 「さっ、また、水族館の中の魚を見に行こう!」 歩くだけでも、館内は広くて、軽い運動になる。 運動制限があると聞いていたけど、大丈夫なのだろうか? 彼女は、目一杯頑張って、無理をしちゃうところがあるから、気をつけて欲しいと、ご両親にも言われているから、心配で気が気でない。 「休もうか?」 ベンチや、自販機が置いてある休憩所を見かける度に、そう言うけれど、手を引っ張って行かれて、結局、まだ腰を降ろしていない。 「うわぁ。テレビで見るペンギンってかわいいのに、こんなにいると、恐いね」 「あっ、あれ、見て!秀也さんにそっくり」 クスクスと笑う彼女は、本当に楽しそうで、連れて来てよかったとは思うけれど、どこか違和感がある。
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