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「違うよ。ちょっとはしゃぎ過ぎただけだもん」
俺のせいじゃないからと彼女が必死で謝る姿までが可愛い。
「春香ちゃん、また来ようよ。卒業したら二人でまた」
「うん!そうする」
意地を張らずに、素直に頷く彼女にホッとして、出口に向かった。
「あ、ちょっとだけ待って!あそこに寄りたいの。だめ?」
「いいよ」
出口のすぐ手前にあるショップ。
可愛いイルカのぬいぐるみでも買いたいのかな?
そう思った俺は、まだまだ彼女を子供扱いしていたようで、
「これ、そ、そのッ、い、一緒に……」
震える声で、懇願してきた。
手にしていたのは、イルカのついたストラップ。
ピンク色と水色の色違いだ。
「じゃあ、俺がピンク買うから、春香ちゃんが水色買って!」
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