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シャッターオンが聞こえた方に顔を向けると。
俺様の方に携帯電話を構えている学ちゃんと目があった。
『・ ・ ・ ・ 。』
「・ ・ ・ ・ 。」
『学ちゃん。』
「何ですか?潤様。」
『今、俺様の事撮ったか?』
「えぇ、バッチリ撮りましたね。」
『何故撮った?』
「潤様の貴重な笑顔を撮らなくてどうするのですか。」
『…そうか。』
俺様、どこから突っ込んでいいのか解らないのだが。
まぁ、いい。ケーキ食べよう。
そういえば
『学ちゃん、頼み事があるのだが。』
俺様が、声をかけると携帯を見ながら何処か嬉しそうな雰囲気を醸し出していた学ちゃんが、此方に顔を向けた。
「はい。何でしょうか、潤様。」
『あのだな、その…俺様の為に作ってくれたのは嬉しいのだが、良かったら学ちゃんが来てから、影が薄くなり始めている、あの3人にもこのケーキ食べさせては駄目だろうか?』
本当は、人から貰った物を挙げるのはどうかと思うのだが、皆で食べた方が美味いし、是非このケーキを食べて欲しいのだ。
「…潤様のそう言う所、好きですよ。」クスッ。
っ、学ちゃん、いきなりどうしたのだろうか。そんな眩しい笑顔で言われると何だか照れる。
「そこの、3人方。此方の席へ来たらどうです?せっかくの潤様の申し出をまさか、断るわけ無いと思いますが。」
学ちゃんが、3人に向かって、声をかけると、それまで自分の席に座り仕事をしながらも此方の様子を見ていた3人が顔を上げた。
「…つまり、私達が食べて良いと言うことですか?」
「えぇ、潤様に感謝して下さいね。」
「マジでぇ!?ラッキー。」
九条達は、皿等を用意する為、席をたった。
『学ちゃん、ありがとうな。』
「いぇ、潤様にあげた物なのですから、潤様が好きなようにして下さって構いませんし、潤様が私相手に遠慮する事では有りませんよ。」
学はちゃっかり、潤の隣に座ると潤の頭を撫でながら、そう言って微笑んだ。
『…ありがとう。このお礼は必ずするからな。学ちゃんも何か、欲しい物とかして欲しい事があれば言ってくれて構わんからな。』
「…そう、ですか。それでしたら「ちょっと、潤ちゃん達ー。イチャラブしてないで、ケーキ食べよぉ」…。」
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