会長と親衛隊

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この前は、庶民の間では、有名なおにぎりと言うのを作ってくれた。 あれは、凄かった。僅か、1分位で出来てしまう代物だ。 「私も、潤様に喜んで頂けて嬉しいです。潤様が宜しければ、また作りに伺っても宜しいですか?」 『おぉ、本当か。是非頼む。』 「…何かさぁ。オレずーっと思ってたんだけどぉ、何か潤ちゃん、先輩には優しくなぁい?」 「あぁ、私も前々から疑問に思っていたんですよ。」 「…なか、良い?」 俺様と、学ちゃんが話していると充緒達が、話に割り込んできた。 『何を今更、言っている。俺様と学ちゃんはし、…と、友達…だ?』 「何故疑問系なのですか。」 「あはっ、潤ちゃん顔真っ赤ぁ。慣れない事言うからだよぉ。」 「…かわいい。」 カシャッ。 くそっ。また皆して、俺様をからかいやがって。ここは、どれだけ学ちゃんが凄いか、皆に伝えなければ。 ――――そして、学ちゃん。カメラを此方に向けないでくれ。 『五月蝿い。学ちゃんは友達だけでは、無いんだぞ。何とだな、お母さん的存在でもあると言う。一石二鳥的な感じなんだからな。』 「…潤様、一石二鳥の使い方が可笑しいですが、潤様に母のよう思われているだなんて、私とても嬉しいです。…ですが、」 学ちゃんは、俺様頬に手を宛がうって、真っ直ぐ俺様の目を見てきた。 「…私は、潤の事を親友だと思っていたのだが。私の自惚れだったのだろうか?」 学ちゃんは、何時もの堅苦しい敬語を無くし。少し悲しそうに、俺様を見ていた。 俺様は、知らずに学ちゃんを傷付けてしまった事に気がつき、慌て首を振った。 『っちが、違うんだ!!学ちゃんっ!!俺様は、ただ…もしも、親友だと思っているのは、俺様だけなんじゃないかと思ったら、素直に言えなかったんだっ!! 学ちゃんにそんな顔させてしまうとは、思ってもみなかった。…俺様にとって、学ちゃんは大切存在でもあるんだ。学ちゃんがいてくれて、俺様どんなに救われたか分からない。…すまない学ちゃん。俺様の考えの無い言葉で傷付けてしまった。』 俺様は、自分で何を言っているのか分からくなっていた。頭の中がこんがらがって、視界もぼやけてきた。ただ、学ちゃんに嫌われたく無くて、傷付けてしまった事を謝りたくて…。 自分の体から血の気が引いていくのがわかり、体があり得ないぐらい震えているのがわかった。
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