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「はぃ。」
次に手を上げのは、爽やかイケメンだ。
だが、その表情は少し暗い。
「…なんだ」
「最近潤様の回りで、不振な動きがみられます。入学式の事件などがあった為かその…ですね。」
先ほどまで、淡々と言葉を発していたが、何か言いにくいことでもあるのだろうか、声がだんだん小さくなり始めた。
「構わない。続けろ。」
爽やかイケメンは、覚悟を決めたように話し始めた。
「潤様に対して、如何わしい事をしようとしている輩が見受けられます。しかも、抱かれたいなら兎も角。だ、抱きたいなどとっ!!図々しいにも、程がある!!見つけ次第直ちに排除するべきかと!!」
話しながら、段々と頭に血が上ったのか、声を上げる。
「はぁ、…少し落ち着け。潤様に対して、少なくとも前々から、そう言う考えを持つ不届き者はいたが、最近増えてきたのは確かだ。それに対しては、対策を考えているから心配しなくていい。」
学の言葉にその生徒は安堵した。
が、学の顔を見た途端急激に顔色を悪くなった。
その生徒は、愚か学の顔を見た者は次々と顔色が真っ青に変わっていった。
学は、冷静を保っているものの、その実かなり怒っていた。
学は、潤に恋愛感情は、持ち合わせていない。
だか、家族同然。いや、それ以上に大切に想っている。潤が幸せでいてくれるのを、心から想っている。
…それなのに。
潤を悲しませるようなことをする輩など、許せる訳がない。
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