第1話

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サァーッ、と額が青ざめた。もしかして留年か。それってこんな形でわかっちゃうの。 この後、一年をまたやり直すなんて絶対にいやだ。いやだぁぁあああーーーっ! 俺が頭を抱えてしゃがみこんでいたところ、何人かの生徒のざわめきが耳にはいってきた。 __「こんなに名前ない生徒多いのおかしくないか」 __「おかしいと思った。ひとクラス分がまだないじゃない」 …………なんだって?いっこうに掲示板から離れない生徒が何人かいたのは、名前の載ってない生徒なのか? 俺はまた掲示板を見た。 この学校のクラスはアルファベット順にAからDまである。 ……二年B組がない。ほんとにひとクラス分の30人の名前がないことになるな。 そして俺はようやく気がついた。ほかのクラスにも名前のない奴でよく知っている生徒もないことに。 駆けっこ部の部長にして、俺の幼なじみの名前もないことに!?
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