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「今日から2-Bのクラスを受け持つことになった支田です。このクラスだけ名前を載せてなくてわるかったね。HRなんだが新しい二年の教室じゃなくこのまま体育館に行ってやることになってます。その後にすぐ始業式だからまあちょうどいいですよねー」
にこやかそうな口調で話す支田先生を、まわりは疑問に満ちた顔をして見ている。その状況にニッ、と口角をあげて笑みをつくる支田先生。
「2-Bだけ特別レクリエーションがあるんです。それでは、体育館に移動してください」
ぞろぞろと2-Bの生徒が移動していく先頭に、俺は支田先生と並んで歩く。
勿論、今回のことについて事情を知りたいからだ。
「支田先生、いったい今回は何を企んでるんスか?」
俺の向けるジト目にも、支田先生は微笑みでかえす。
「私は駆けっこ部の顧問なんですよ。その力になろうとしてるんですから」
支田先生はわざとらしく眼鏡をクイッ、と中指で押して位置を整えてみる。
「部長は朝一に私のとこに駆けつけて、すでに体育館で待っています」
それで登校中に会わなかったのか。俺にはいつも自分の楽しみを知られないよう隠したりする幼なじみだ。今回のこともきっとだいぶ前から知っていたに違いない。
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