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ハムスターや蝶達と戯れながら、理緒は笑顔で悠を待っている間の時間を楽しく過ごした。
すると理緒の背後からものすごい速さで、悠が走ってきて。
「普通に待ってろバカやろーっ!!」
「悠のいじわるー!!」
ものすごく気に入らないような表情で、悠にそう叫ばれた。
…それから理緒は悠にくどくどと説教され、可愛いハムスターや蝶達と別れを告げ、悠と一緒に3階にある教室へ。
3階には第2学年が勉強している教室がある。
その数は40人のクラスが18クラスもある。
すると第2学年だけで、約720人もいるのだ。
理緒と悠はその中の『2-C』と書かれた、小さな看板がドアの上にぶら下がっている教室の前で止まり、ドアを勢いよくガラッと開けた。
「おはよーございまぁす」
理緒がそう親しそうに、既に着席しているクラスの皆に叫んだ。
すると、ある2人の男の子の大きな声が聞こえてきた。
「理緒、また遅刻?」
少し寝癖の目立つ、少しつり目の水色の髪の男の子、吹雪 優生。
「相変わらずだなぁ…」
優生とは違い、寝癖ではなく1本のくるんと丸まった癖毛があり、女の子みたいな丸目の、目立つ灰色の髪の男の子、飛鳥 音夢。
優生も音夢も、そして隣にいる悠も、理緒の小さい頃からの親友である。
そして他にも、理緒と悠はたくさんのクラスのメンバーに迎えられ、理緒と悠は顔を合わせ、満面の笑顔で席に座った。
この理緒や悠達が在籍する2-Cは、授業中も休み時間中もとても楽しく、とても気分が良い。
「じゃあ、勉強始めるか!」
悠が大きな黒板の右隣にかかっていた、白い衣服を羽織って、教卓に手をついて言った。
すると教卓の目の前に座っていた理緒が、手を垂直に上げて言った。
「悠~、先生がまだだけど?」
「だから、この学校には理事長と学長しか、先生がいないんだよ…」
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