16/22
前へ
/230ページ
次へ
男児生徒がいなくなったのを見届け、その事からこの先にお嬢様が確実に居ることを予想する。 そこから数分もしないで開けた土地においらは着く。 そこは辺り一面色鮮やかな花畑となっていて、近くに穏やかに川が流れている。 鼻をくすぐる花の香り、ぴちゃぴちゃと音をたてて流れる川。 今は初夏の時期だが此処は環境が良く、春から冬の初めまで様々な花が散ったり咲いたりしている。 今は黄色く太陽に向かって咲いた向日葵が咲いている。 そしてお嬢様はその花畑の中に建てられている柱と天井しかないが周りの花畑を一望できる休憩所のような場所に御友人方と雑談しているように見える。 「お嬢様門限の時間でございます。」 おいらは少し離れた場所から女子生徒がすごい剣幕で取り調べをしてその中央にいるお嬢様に帰宅を促すように声を出す。
/230ページ

最初のコメントを投稿しよう!

62人が本棚に入れています
本棚に追加