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「すみません、お嬢様。」 下校時おいらは誠心誠意お嬢様に謝る。 「いいーのいいーの」 実質上家族という部類には入るのだが、それは形だけである召使いにエルザは生返事で応える。 オトウトという関係の同級生でもある召使いで、エルザは召使いと友人という両面で接しており、学校では友達面が多くで接している。 それに普段の召使いの仕事の要領の良さ、覚え、朝一番に起きて召使いとしての着手の意気込み。 それらを考えると落ち度は全く無く、有能すぎて逆にこういう場面が無ければ本当に『人間味』がなくなってしまうくらいだ。 しかし困ったところもある。 「いえ、このような失態お嬢様におかけして深くお詫び申し上げます。 屋敷にお戻り次第どのような処罰も甘んじてお受けします。」 家庭教育なども付け、良い教育を受けているが魔術や歴史を学んでおり、語学力は人並みの12歳の少女に少しばかり難しい言葉をかけるのだ。
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