2/38
前へ
/230ページ
次へ
おいらは今、目覚ましで早く起きて屋根裏から階下に下りて、カーテンから漏れ出す光が豪華な室内を包み込んでいる何とも神秘的な応接間にいる。 カララララ カーテンを左右に開く。 朝日が登り深緑の草木の葉の朝露がキラリと輝き、自分の存在を周囲にうったえかけているようだ。 「うん、今日もいい天気だ」 おいらは前後にあるカーテンを開けて次の部屋のカーテンを開けに廊下に出る。 すると目の前に可愛らしいパジャマを着て、あちこちに寝癖のある髪が肩まで伸びている青髪の少女が半開きの目でクマさん片手に立っている。 お嬢様がこんな早く起きるだなんてどうしたのだろう。 するとお嬢様は目を擦りながら 「蝉五月蝿いんだな」 そしておいらに何か投げつけてきた。 見ると 『殺虫剤』 ああ、殺してこいと
/230ページ

最初のコメントを投稿しよう!

62人が本棚に入れています
本棚に追加