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おいらは階段をかっ飛ばしながら下りる。 するとすぐ後ろから熱気を感じる。 もう、眠気も冴えてお嬢様がとんでもないスピードで追いかけてくる。 逃げる逃げる召使い 追い掛ける追い掛けるお嬢様 「よく見なさい!?少しは膨らんでいるでしょう!?」 だがおいらは振り返らない そんな事言うなら火炎放射を止めてから言ってほしい。 ……と思っていたらローブが鼻を擦りくしゃみが出そうになる。 「はぁ……はぁ……フィクション!!」 「ぶっ殺す!!」 「いっ、今のは違いま」 おいらは振り返ながら先程口走った失言を弁明するため振り返ったがお嬢様が突撃して倒される。 「しまった!!」 しかし時すでに遅し、お嬢様が馬乗りになる。 そしてお嬢様が冷たい眼差しで見下してこう言う。 「懺悔と断末魔の叫び片方言っていいわよ」 やばいな目がとんでもなくやばいな おいらが人生最後の選択を迫られているときお嬢様がどこまでも暗く妖しい声で囁く。 「あ~あ。あんなにも礼遇してあげたのに。」 「お嬢様漢字を間違っています。冷遇です。」 「まだこの期に及んでそんな口を利くか!?」 お嬢様が首を絞めながらドスの利いた声で言う。 どうしようどうしようどうしようどうしよう 逃げる口実逃げる口実 おいらが長考している間お嬢様は待ちきれなくカウントダウンをする。 やばいやばい 迫るギロチン 焦りと緊張で狭まる思考 だがおいらはあることに気付いき、また余計な事を口走ってしまった。 「お嬢様ココ、ボタンがとれてますよ…… って、やっぱり胸パッドじゃん」
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