まさしく王道

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その言葉を聞いた相楽くんと双子は顔を真っ青にして黙っちゃった。 神谷くんは静かな足取りで僕の前に立った。 「転校生を案内しようとしたんですけど色々とアクシデントがあって案内出来なかったんですけど、無事に理事長室まで行けたみたいです」 『そっか、ご苦労様。こっちは約束通り仕事は終わらせたよ。それで…その顔はどうしたの? 随時と痛々しいね』 「これですか?…ふふ」 神谷くんは左頬に触れながら言うと何か思い出したように楽しそうに笑い出した。 「会長」 『んぅ~?』 「今日来た転校生…なかなか面白かったですよ」 『ふぅ~ん』 「あの子気に入りました」 「へぇ~。玲がそんなこと言うなんてどんな子?」 「貴方には渡しませんよ」 「「じゃぁ~後で昼休み食堂に行ってみよーよ。そしたら会えるかもよ」」 「そうですね」 転校生ねぇ~。 あまり他人に興味を持たない神谷くんがここまで興味を持つなんてねぇ~。 まぁ、どうでも良いか。 僕に無闇に近づいて来なければ良いけどね。 いつの間にか僕の前にファイルを持った颯真くんが立っていた。 「須凰」 『ちょっと待ってね』 僕は幾つかのファイルを持って椅子から立ち上がった。 『僕達は顧問にこのファイルを渡してくるから、君達はここに残るなり教室に戻るなり好きにしてて良いよ』 それだけ言って颯真くんを連れて生徒会室を出た。
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