まさしく王道

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職員室に向かっていると又してもイヤな視線を感じる。 あんまり見ないでほしいな。 イヤな視線に僕は無意識に足取りが早くなると突然後ろから腕を掴まれたことによってバランスを崩し、倒れそうになったのを後ろから抱きしめられた。 『そ…ま…くん?』 驚いて顔だけ後ろに振り返ると颯真くんが申し訳なさそうな表情を浮かべていた。 「…ごめん。早かったから」 『あぁ…ごめんね。周りの視線に堪えられなくて』 自分の情けなさに溜め息まじりに言うと颯真くんは片腕でキツく抱きしめてきた。 「須凰は…悪くない」 慰めてくれてるのかな? 『ふふ…颯真くんには慰められてばかりだね。もう大丈夫だから』 颯真くんの抱きしめいる方の腕を軽く叩くと、一度だけキツく抱きしめられてすぐに解放された。 「…気にするな」 『ありがと。そういえば…颯真くんは転校生に興味はないの? 他の人等は随分と興味を持っていたみたいだったけど』 「…興味ない」 『そっか』 颯真くんらしいね。 『早く仕事終わらせて生徒会室でお昼寝しよっか』 「あぁ」 僕達は職員室にいる顧問にファイルを渡して俺達は早足に生徒会室に戻った。
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