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第二章 始まり
あなたと出会ったのは、
桜が咲く春の日でした。
真新しい制服に身を包み急いで靴をはく。
『いってきまーす。』
「行ってらっしゃーい。」
あたしの名前は雨宮ひかり。
今日から念願の高校生。
新品のスクールバッグを自転車のカゴに詰め、
ペダルを大きくこぎ始めた。
春といってもまだ少し寒い。
家の近くの公園の桜の木はまだ蕾のものもある。
自転車を止め、桜の木越しに空を見上げる。
“今日もいい天気だ”
そんなことを思っていると、桜の花びらがあたしの手に舞い降りた。
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