窓の外の景色

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私は話してはいけないと言われたことを紗奄に話した。 これ以上嘘を吐いていくのは正直辛い。 「マァム、私の本当のダッドとマァムだよね?」 不安そうな声で聞かれた質問に、私は首を横に振った。 「紗奄、アナタと私は政宗のいた研究所で作られたの」 「…ぇ…」 何故あの人は教えないのか。 それは、こうなることが目に見えたからだ。 自分達がそれしか分からない事も…。 ―――私…政宗のこと何にも知らないんだ… 今まで触れなかったのは、このことを気付かせない為だったのか…? それとも単に私達を“モノ”として見ていて、無駄な知識は要らないと考えているのか…。 「紗奄のダッドは政宗だとしても、マァムは私では無いと思うよ」 私が水の中から出て来たその日に、紗奄は形になっていた。 だから、その時出て来たばかりの私ではない…ありえない。 「…愛…」 丁度、部屋に入って来た彼の言葉が後に続く。 途端に悲しさと罪悪感とが混ざり合う。 「ごめんなさい」 「教えなかった俺が悪かった」 「ぇ…」 「今から全部話す」 いつかこうなると分かっていた俺は、最初から最後まで全てを話した。
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