いつもの1DK

4/9
前へ
/31ページ
次へ
伶子と啓太は、高校の同級生だ。2年生まで、クラスも違い、話したこともなかった。3年生の時に、同じクラスで隣の席になり、よく話すようになった。 志望の大学が同じだったこともあり、勉強も一緒にしていた。 ほぼ常に、一緒にいたため、交際疑惑が流れたこともあった。 啓太は、黒髪がよく似合う目鼻立ちの整った顔、身長180cm、太すぎず痩せすぎずの体型で、スタイルも良い。いわゆる、イケメンだ。 明るい性格で、いつもクラスの中心にいた。だから、伶子はしばしば女子達の嫉妬の対象となった。 一方、伶子は、肩にかかるくらいのくせっ毛のある黒髪、中くらいの顔立ちで、別に美少女タイプではない。 しかし、身長165cm、メリハリのあるスタイル、きめ細やかな白い肌は、色気がある。さらに、『冷静沈着とは、彼女のためにある言葉と言っても過言ではない』と表現される性格で、大人びた雰囲気がある。 こんな性格のため、女ってめんどくせーと、啓太狙いの女子達も相手にはしていない。 多くはないが、友人と啓太がいれば、伶子は十分だった。 高校卒業後、伶子と啓太は、他県の同じ大学に進学した。 以降、料理の得意な伶子の部屋に啓太は入り浸るようになったのだ。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加