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いつもと変わらない朝。 今日から新学期という事もあって、何となく気合いの入り具合は違うけど。 やっぱり、第一印象って大事だもんね。 髪型よし、メイクよし、スカートの丈もオッケィ!! なぁんて、バタバタやってたら時間ギリギリ。 遅刻なんて、とんでもない!! 「いってきまぁ~すッ」 お母さんの姿は見ずに、玄関でそう叫ぶと、あたしはいつものローファーを履いてドアを開けた。 「七海!?ちょっと、話があるんだけど――」 キッチンからパタパタと小走りで玄関に来たお母さんは、慌ててあたしを引き止めた。 「ごめん。遅刻ギリギリだし、帰ってから聞くから。んじゃ、行ってくるね」 あたしはお母さんの話を聞かずに、学校へと向かった。
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