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“能力序列型階級制度”
要は能力の高さによって社会的地位を保証する制度であり、同時に格差を生む。
階級は“レベル”と呼称され、6つに分けられる。
国民は一定周期で行われる検診によって能力を見極められ、レベルという枠組みへと押し込められる。
能力には大きく分けて、“力”“技能”“特殊”が存在し、レベルはこれらを判断基準として選考される。
一般の基準は良くてレベル2。
レベル3からは別次元といっても過言ではない。
また、同じレベルであったとしても能力の差が均衡であるとは限らない。爪楊枝と刀剣程の差がある場合もある。
また、各レベルには更に細かな序列が存在し、これが所謂“格差”の原因となっている。
この問題は深刻であり、国民からの抗議の声は絶えないという。
政府の対応は、決して期待出来るものではないが……。
「はい、ここまでが今日の範囲な。しっかりノート取っておくように~。そんじゃ週番、号令」
「起立!」
週番の掛け声で生徒達は立ち上がり、”礼”の号令と共に頭を下げた。
そんな中、教室の端の席に座る少年、山吹 穹(ソラ)は立ち上がる事もせずにボーッと教科書を眺めていた。
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