玩具な夢見

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「うーん、最初は甘かったですけど、やっぱり混ざると分からなくなりますねぇ。ああ、ただ単にユウのが濃かったからですかね?」 「ブ、ブラン様……っ!」 「ふふ、美味でしたよユウ。ごちそうさま」 僕が赤い顔をして批難の目を向けると、ブラン様はクスリと笑った。 ……ハチミツを中に入れられたのは驚いた。全身に塗られたことはあったけど。 「で、どうしますか?」 「えっ……?」 突然質問されたので、何のことかよく分からなかった。 「もう……満足しましたか?」 耳元で急に囁かれ、ドキリとしてしまった。 (ど、どうしよう……) 迷うということは、そう。 僕的にはまだ、足りていなかった。とは言っても、あと一回で十分かなと思う程度だが。 もしここで首を縦に振れば、とりあえず今日はお終いだろう。 あったとしてもキス程度だ。 でも僕の中では少しの好奇心のようなものが芽生えていた。 このヒトは僕をどんな風に責めるんだろう……と。 僕はブラン様の目を見つめ、首をゆっくりと横に振った。 .
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