文化祭、そして黒い影

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追い詰められて足掻く男子達も徐々に少なくなり、気付けば抵抗し続けた男子全員があわれもない姿へと変身を遂げ、体操座りの状態でシクシクと嘆いく 俺達はなんて不幸なんだろうと 「人の不幸で飯がウマい!! 今日も飯ウマ!! 」 そこにおひつとしゃもじを持った吉良が現れ哀れな男子生徒を見つめて笑いながらご飯を喉に流し込んでいく 「吉良テメェ!! 」 「何をバクバク食ってんだコラァ!! 」 遊女やらメイドやらの格好をした男達は立ち上がる 怒りなどをぶつけて気を紛らわせようと、数人で吉良の両手両足をガッチリ掴み 「コイツ……もっと過激なのが良いって駄々をこねるんだよ。」 「あの……え? ちょっと……。」 「……わかった。みんなで頑張って過激な衣装を作ってあげる。」 「え? えぇ!? 」 右手を掴んでいた男子生徒の一言に女子生徒がルンルン気分で仲間の方に走っていく 「自分も不幸で更に飯ウマだな……これでお前も俺達の仲間だ。」 「ごめんなさ…」 「謝ったってもう作りに行っちまったからなぁ。」 そして哀れな馬鹿も遊女やらの格好をした男達の仲間となる事が決まった どんな衣装が用意されるのかはまだ分からかった
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