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女子の異常なまでの熱に負け、メイド衣装やら遊女衣装を着ている男たちが校内に溢れ出しているころ、水晶はそんなこともお構い無しでスタスタと散歩していた。
「やっぱりアキト兄ちゃんの歌はよかったなぁ…。
本番が楽しみだ。」
どうやら、アキトの歌のリハーサルを見てきた帰りらしい。
その帰り道、水晶はとある教室の前で立ち止まった。
「ん~……ちょっと教室でも覗いてこうかな?」
ガラガラと教室の戸が開く。
「あ、アイク先生。
こんにち………」
水晶がアイクに挨拶をしようとしたその時、水晶の目にとんでもないものが飛び込んで着た。
遊女姿のアキトだ。
「あ、アキト兄ちゃん!?」
水晶は目を丸くしてアキトを見る。
「ふふふ……。
すーじょーんー……!
見たなぁ!」
アキトは「見たからにはお前も道連れだ」と言わんばかりの怪しい笑みで水晶に近づいていく。
「えっ!?ちょっ……何?
何なの……ねぇ………。
うわああああああ!」
水晶の悲鳴は校内中にこだました。
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