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「たあ!」
ライフは低い姿勢から、刀を一気に振り上げ、一直線に斬り下ろす。普段は危険を考慮して、学園からゴム製のカバーが付けられて切れ味は無いが、バランスを崩した相手の座骨を折るには十分な威力だった。
「クソッ!これで終わりだと思うなよ!」
折れた座骨を抑えながら、襲撃者は地面に丸い玉を投げつける。その玉は、衝撃よって砕け、大量の白い煙を巻き上げながら襲撃者の姿を隠す。
「逃がさない!」
ユエの放った弾丸は煙は払いながら、突き進むが、そこには既に襲撃者は居らず、ゴム弾は壁にぶつかり落ちた。
「何だったの?」
「とりあえず先生に報告しましょう?」
「そうしましょ、けど、学園祭が…」
「…無くなってしまえ」
ライフの小さな呟きをユエはしっかり聞いていた。
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