チペリとイオン

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僕は歩いていた。 真っ暗な道を。 道があるかもわからない。 ただイオンが隣にいるから歩いていた。 目的地は出発の場所。 魔王を倒す旅には地図があった。 しかし死の場所の地図は持ってない。 イオンはそれでも歩いていた。 自分の庭を散歩するように。 やはりイオンは何者なのだろう? 「ねぇイオン」 「ん?」 「ここは死の世界なんだよね。君も死んじゃったの?」 「まぁそうなるかな」 「なんで死んだの?」 「何回も死んでるからなぁ。僕の話をしようかな」 「え?」 イオンはそう言って立ち止まった。 僕も歩みを止めてイオンを見た。 イオンは僕を見上げていた。 イオンの目は黄色に輝いていた。 それをずっと見ているとなんだか吸い込まれそうで。
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