地獄のテスト

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~志季~ 今日から地獄のテストだ… 「あぁっ!…絶対俺補習だっ」 泣き叫ぶ俺。 「ははっドンマイ」 バカなする律加達… 皆さん余裕なご様子? 「志季~うるさいよぉネイル失敗しちゃう」 碧にネイルをしている結野。 「志季のせいで一樹タワーが死んだっ」 トランプタワーをつくる一樹。 「バイクほしー」 雑誌を読む律加。 「…。」 文庫本を読む円華。 「なんでみんなそんなに余裕なんだよっ!!!」 俺思わず絶叫。 「「うるさい」」 みんなに怒鳴られ恐縮する。 【ガラガラ】 【テストはじめるぞ】 先生が入ってきてテストが始まる。 【始めっ】 少し大きめの先生の声が響く教室。みんなが筆記具を動かす音だけが聞こえる。 テスト内容は、思ったよりできた。 【終了】 先生の声が響きみんなが筆記具を置く。 俺の学校は、その日にすべてのテスト結果がでるおかしな学校だ。だから終業式には、人が来なかったりする。 「志季どうだった?」 少し心配そうに俺を見る円華。 「平気さっ!」 俺は、親指を立てる。 円華は、ほっとしたような顔をした。 「海…楽しみ」 小さな声で呟かれた言葉。俺は、その言葉が嬉しくて仕方なかった。
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