王様ゲーム1

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「ねぇねぇ、皆ちょっといい? 王様ゲームしない?」 コトキタウンのポケモンセンターの部屋の中でシエリアは唐突に話しだした 【王様ゲームって?】 ベッドの上で毛繕いしていたシュウが首を傾げて聞いてみると 「うん、王様ゲームっていうのは割りばしか紙のどちらかに参加する人数分用意してそこにそれぞれ王って字と数字を書くの それで王って書かれたやつを引いた人は何でも命令出来るって訳 例えば1番が王様の肩を揉むとかね そして王様の命令は絶対で、逆らうことが出来ないんだよ 数字とかは此処にいる皆やるとしたら 王、1、2、3、4、5を1枚ずつ書いて折る そして、この丁度この部屋にあったこの小さい箱に入れる それを1枚取ってやるみたいな感じかな まぁ、やってみた方が早いけどね あっ、でもフィル念力使うとかして変えたりとかしちゃ駄目だからね?」 【なんか恐ろしいな…】 ポチが冷や汗をかきながらシエリアの説明を聞いていて 【それってどんな命令でもいいんだっけ?】 フィルが手を上げて聞いてみるとシエリアは頷いた 【お手柔らかにお願いしますね】 チャイブが少し不安そうに言ったが、シュウとポチは楽しそうにどんなこと言おうか話し合っていた 「じゃあ皆、やる?」 【【【【【はーい!】】】】】 それが…地獄につながる可能性を秘めたものとはポケモン達は勿論のことだが、王様ゲームを提案して始めたシエリアでさえも知ることはなかった……… ――そして、地獄へ向かう扉が開かれた 「それじゃ、行くよ? 皆、心の準備は…OK?」 とシエリアは軽く目線だけで周りを見渡した 【うん…】 【あぁ】 【うん】 【あぁ】 【えぇ】 フィル、リオン、シュウ、ポチ、チャイブが真ん中を見て、そして同時に返事をしながら頷いた シエリアはそれを見て頷き返した 「…ふぅ それじゃあ、行くよ…! 王様だーれだ!!!」 と皆が一斉に前の箱に入った紙を取って開いて見た そして、王様になったのは…―――
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