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春祭の説明があって数日、準備は着々と進んでいた。今は特別授業の時間なので俺は屋上に来ている。
あの日の夜、説明が終わるとグレイスさんは“気をつけて下さい”と言って姿を消してしまった。
アグノリアは契約の事を言っていたが話が終わった後、やっぱりまだいいって言ってくれた。
玲「はぁ…」
ああ言われたが実際の所実感はない。でもアグノリア達の存在を見ると否定もできない。
玲「俺は…どうすればいいのかな…」
俺は空を見上げて呟いた。
『じゃあ我々の下にきますか?』
何処から途もなく聞こえた声に俺は後ろを振り向いた。
すると突然アグノリアとはまた違う真っ黒な服を着た人が現れた。
「初めまして、私は魔界に属するテリチェットです。まあ、名前は言えませんが…。探しましたよ…カンザキレイ様?」
玲「…!」
“魔界”
それは昨日の話で聞いた天界と対になる存在。そしてやはり俺を探していたようだ。
「まだテリチェットはついていないようですね…これは好都合」
玲「…なにがだ」
俺は警戒しながらソイツに聞いた。
すると…
「まだこちらに連れていける、と言うことです。」
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