一番大切な君

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ymd side_ きっと俺と同じくらいの年頃なら疎ましいはずの学校。 しかし、俺には大切な時間であり貴重な時間で。 ましてや彼が居るとなると特別。 仕事の合間や休日すら、ファンや大人の目を気にしていなくちゃいけない仕事柄。 そんな日常の中で、小さな教室は俺が唯一“学生”で居られる場所だった。 暖かい日差しが射し込む午後。 ふと前方を見ると机に伏せて小さな寝息を立てている、彼。 そっと近づき髪を触ると、込み上げる愛おしさ。 昼間の賑やかな教室とは打って変わって、たった2人だけのここはとても静かだった。 _
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