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ymd side_
いつも廊下ですれ違う“裕翔くん”
『あははっ!』
今日も太陽みたいな笑顔です。
喋った事は…。無い。
クラスも違うし接点もありません。
多分同じ学年だと思うんだけど、君はいつもたくさんの人に囲まれていてなかなか近付けません。
どうやら彼は人気者のようで、
『裕翔ーっ!』
『ゆうとくんっ』
俺はそれを横目に通り過ぎるだけ。
そんな君の事が、
「あー。どうやって接点を持とう。」
どうも気になっちゃってるわけなんですが。
「次の時間体育だってー!」
友人の知念。なんだか嬉しいお知らせを持ってきてくれました。
「しかも!山ちゃん聞いて!」
「ん?なに?」
「隣のクラスと合同体育!!」
隣のクラスと合同?って事は…。
「あのさ、裕翔くんって…。隣のクラスだよね?」
「そうだよ!だからこんなに皆盛り上がってるんだよ!」
なるほど。あの子は皆のアイドルな訳か。
「知念。裕翔くんって、可愛いよね。」
「は?皆裕翔くんの事狙ってるよ?裕翔くんが可愛いだなんて、今さら何言ってんの?」
ありゃ。どうやら、ライバルはたくさんいる様子です。
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