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部屋は12階建ての10階で、部屋自体も2階建ての2LDKと豪華。とにかく俺には身分不相応な広い部屋だ。
愛理紗の祖父達は、何故同棲を許したのか…
部屋を見て、余計に不思議でならない。
俺が、部屋の家具や機能を確認している愛理紗を眺めながら考え込んでいると、
「あの子の両親はね、忙しさと兄を後継者にする事にばかり気を取られて、娘の事を見失っていたんだろうな。
沢山有っただろう選択肢には見向きもせず、あの子は、何でも一人で決めて我慢し、私達や両親や兄が通った路を、家族に追い付こうと、小さい頃からずっとがむしゃらに頑張って走って来たんだ。
家族は誰も、小さいあの子を支えてやれなかった。
大学が決まった時に、あの子の孤独に気付いて私ら夫婦の所に呼んだんだがな…
これからも、あの子が自身の意志を貫くなら支えが必要だ。
しかし、あの子自身が選んで認めた相手でなければあの子は受け入れまい。
だから、私達はあの子が唯一甘えられる君と住む事を許したんだ」
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