序章

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「カイ、コウを煽るな、 こいつは本当に行きかねん!」 くっ…ぷっ…ブハハ! 遂に、笑ってしまった。 「カイ?コウ? タケちゃん戻っちゃってるよ」 岳宮が顔を赤くする。 「しっかし、夜の海から出てくると、まるで海坊主の登場だな」 「俺たちだって 海から出る時は同じだよ」 コノオヤジ ノリワルゥ 「口に出すな」 岳宮が睨む。 砂浜でフィンを外して立ち上がった女性がにっこり笑いながら 「こんばんわ、海坊主1号でぇ~す」 あらま、聞こえてましたのね。 …今度は、俺の顔が赤くなるのが解った。 「タンク運びましょうか?」 康平が海坊主2号に声を掛けるも 「あっ…いえ…」 明らかな拒絶反応。 「ありがとう! でもぉ、知らないオジさんにタンク持って貰うなって、学校で習いましたから。 それに…その倉庫だし」 と、海坊主1号が目の前の小屋を指差した。 「うまいっ!」 もう笑いが止まりません! 「もう…そこ笑うとこじゃないっしょ…」 康平 顔真っ赤。
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