懐古

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愛理紗は、とにかく表情豊でコロコロ変わり、羽村と二人で話しているのを、見てるだけでも楽しかった。 序でに、愛理紗のニックネームは、その容姿と成績からヒメと呼ばれているらしい事も、本人もその呼ばれ方を受け入れている事も解った。 愛理紗と羽村がトイレに行って、先に羽村が戻ると 「カイ。ヒメがカイの事かなり気に入った見たいよ。 カイはどう?返品したい?」 昔の懐かしい呼び方で問い掛けられた。 かなりニヤニヤした顔、なんか企んでませんか? しかし、ここは素直に、首をフルフルと横に振る。 もちろん返品なんて致しません! 愛理紗が戻ると 「ヒ~メ、谷口君ヒメがかなりタイプらしいよ。よかったわね。 ほら、早く携帯番号とアドレス交換して」 羽村は、後は若者にお任せと口を滑らせて、愛理紗にオバサンと言われ、顔を真っ赤にしながら愛理紗にゴツンと拳を落とすと、その日は彼女を引き連れて帰った。
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