紅い館

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その時鏡哉は親指と人差し指を立てて、いわゆるチェンジのサインを作って 鏡哉「『うつす程度の能力』」 すると鏡哉の位置と咲夜の位置が入れ替わった 咲夜「なっ…!?」 驚きながら今度は自分に向かうナイフをかわし、両手に持ったナイフで叩き落とした 鏡哉「『鏡符、動かぬ鏡』」 スペルを発現すると、鏡哉から四枚の鏡が飛び、咲夜の両手首、両足首を映した 咲夜「こんなもの…!」 鏡哉「止めといた方がいい。その鏡は映した対象を空間ごと止めている。無理やり動くと手足が千切れるよ」 咲夜「さっき私とあなたの位置が入れ替わったけど、あれは何かしら?」 鏡哉「『うつす』って一言で言えば色々意味がある。最初は『映す』。鏡に映すように弾幕をコピーして返す。さっきのは『移す』。位置を入れ替えるのが主だね。他にも意味を思いついたら使うよ」 咲夜「で、わたしをどうする気?何か聞きたいことがあるんじゃない?」 鏡哉「俺は一晩泊めて貰うつもりだったけど、戦うことになっている。何かに操られるようにな。咲夜、あんたメイド長って言っていたよね、主人はどこの部屋?」 咲夜「お嬢様の言った通りだわ。この廊下を真っ直ぐ行くと大きな広間に出るわ。ステンドグラスがあるからすぐわかると思う」 鏡哉「サンキュー、咲夜。」 パキッ 鏡哉が指を鳴らすと咲夜の手足を封じていた鏡が割れた 咲夜「待ちなさい。」 ヒュッ 咲夜はナイフを鏡哉の近くの柱に投げた 鏡哉「…鉄じゃないね、なぜこれを?」 咲夜「あげるわ。お嬢様との戦闘に役にたつはずよ」 鏡哉「それじゃ、ありがたくもらっておくよ」 鏡哉は廊下を進んで行った 咲夜「お嬢様相手にどこまでやれるかしら。ま、死ぬことはないでしょう」 咲夜はそういって消えた
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