恋想トーク

《二月の空》

……悩んでる所悪いんだけど飛び降りるなら別の所にしてくれよ。

……おや、違ったのか。
こんな季節に屋上に居るなんて死にに来たか、よっぽど変わり者位だと思ってね。

……俺か？俺は自殺志願者じゃないな。

……そっ、俺は変わり者だよ。

……何をしに来てるのかって？
安心しろ、自殺を止めに来た訳じゃ無い。
むしろお前の方が後から来たんだからな。

……俺はここで空を見てたんだよ。

……確かに寒いな、だけど寒くないと見えない空の顔が有るんだよ。

……だから言ってるだろ、俺は変わり者だって。

……理解してもらえたな。
そんな訳で静かに空を眺めるにはお前にここで飛び降りなんてされたら迷惑なんだ。

……なんでも良いよ、俺がここで空を眺める邪魔に成らないなら。

……聞くつもりなんて無いんだがな。

……しつこいなあんた。

……解った聞くよ、聞くから聞いたらいなくなれよ。

……そうか、なら良いよ。

……

……

……ほら話したいんだろ、話せよ。

……ふん。

……はあ。

……そうか。

……ありきたりな話しだな。

……素直な感想だろ。

……そんな事どうでも良いんじゃないか。

……ああ、もう、とりあえずここに横になれよ。

……別に何もしやしないから横になれ。

……

……見てみろよ、どこまでも遠くまで青が広がってるだろ。

……俺達の悩みなんてこの広い空に見つめられた小さな、とても小さな汚れみたいなモノだよ。

……悩みが有るなら空に浮かべて見れば良い。
空の青に消えていくさ。

……なんだよ、クサイって。
良いだろ別に、俺はそう思うんだから。

……笑うな、話してすっきりしだたろ。
だったらもう帰れ。

……で、なんで帰らないんだ。

……俺の腕を枕にするな。

……ああ、うるさい。
解ったよ静かにしててくれ。
俺が誘ったからってな・・・

……解った、飽きるまで枕にしてろ。
ただし静かにしてろよ。

……

……

……だからって寝るか普通！！