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「あ、あの。幸夜さんがここにいるって聞いたんですけど…」
星園高校の売店にいる売り子さん。幸夜さんは色んな相談にのってくれると生徒や教師達にも知られています。
いつも真っ白の三角巾を頭に巻いて、真っ白のエプロンを身に付け、ポニーテールにしているのに腰まである髪を揺らして仕事をしています。
年齢不詳でいつも笑顔を絶やさず、優しい幸夜さんには皆が安心して相談します。
そして、幸せになっていきます。
今日も誰かが、幸夜さんの所に相談をしに来たようです。
「えぇ。私が幸夜です。何かご用ですか?」
「えっと。相談したい事があって…」
「まぁ、そうなんですか?でも、すみません…。商品の補充をしないといけないんです」
幸夜さんは少し困った表情をしてしまいました。
「あ、は、はぃ。あの、終わるまで待ちます」
「そうですか?すみません」
「いえ…。…あの、お手伝いしましょうか?」
幸夜さんが忙しそうにしているのを見て、星園高校1年5組の野々宮愛さんは幸夜さんに話しかけました。
「いえ、これは私の仕事ですから。お心遣いありがとうございます」
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