お悩み相談case1

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「その。私、もっと自分に自信が持ちたくて…」  最後は尻すぼみしてしまいましたが、自分の気持ちをきちんと言えました。 「…昔話なんですけど、聞いて頂けますか?」 「え、えっと」  いきなりの事で愛さんは狼狽えてしまいましたが、幸夜さんは笑顔のまま話し始めます。 「私の同級生で愛さんと同じ悩みの人がいたんです」  幸夜さんは優しい声音で話します。 「その人は、どうしても自分の意見が言えなくて、いつもどうして言えなかったんだろう、あそこで言えたらなぁっていつも悩んでいました」 「私と同じです。私も言いたい時に言えなくて…」 「そうですか。…話の続きですが、その人が私に相談しに来ました」  愛さんは静かに話を聞きます。 「どうしたら人にきちんと自分の言葉が伝えられますか、と」 「…その人には何て答えたんですか?」  ふふっと幸夜さんは笑みを深くしました。 「私に相談しに来た時に、勇気を出しましたよね?」 「はい…」 「話しかけるのに必要なのは、心遣いとほんの少しの勇気です。そう言うとその人は少し考え込むと、気持ちが晴れたのかありがとうと言われました」 「心遣いと、勇気…?」
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