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「もう皆怖がりだなあ。俺が入るから皆もついて来いよ。」
健人は笑いながら部屋と入っていく。
「あっ健人!」
加奈は慌てて健人を追って入っていった。
続けて他の皆もぞろぞろと部屋に入った。
部屋は錆びた机と椅子、古びた本が入っている本棚があった。
照明は壊れており電球がない。
窓を見るとガラスはなく、薄汚くビリビリに裂けたカーテンが風に吹かれてなびいている。
「なんもねぇなあ。」
健人はのんきに辺りを見ながら言った。
「なんかでも不気味じゃない?」
加奈は辺りを見ながら言う。
カタカタと本棚が少し揺れていた。
「…なんか本棚揺れてない?」
聡美が本棚を見ながら言う。
そして恐る恐る聡美は本棚に近づく。
「さっ聡美。危ないんじゃない?」
加奈は心配そうに聡美に話かける。
「でも確かめないと…。」
聡美は本棚に近づき、本棚に触れた。
バチンッと強い電流が流れたような音がした。
「さっ聡美っ!!」
加奈は叫んだ。
聡美はその場に倒れたのだ。
そして加奈が聡美に近づこうとした瞬間だった。
聡美の体から赤い液体が流れ出てきた。
「こっ…これ………。」
加奈は真っ青な顔をして聡美を見た。
「血だ…………。」
先ほどまでのんきに笑っていた健人からも笑顔が消えた。
「なんで…なんで………?なんで…聡美が…………。」
加奈は怖くなり後ずさる。
「一体何が起こったの?おかしすぎるでしょ………。」
怜子が青ざめた顔で言う。
真と光はショックのあまり声が出なかった。
「もうなんなの、ここ!怖いよ!嫌ぁっ!」
桃華は泣き叫んだ。
聡美は死んだ。
「とにかく…今はここから出よう。ここは普通じゃない。危ない。」
健人は真剣な顔で言う。
「でも…聡美は?」
「聡美は…今はどうにもできないだろ…。」
「そう…だね……。」
加奈はうつむきながら言った。
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