~*§無題§*~

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その本屋は意外にも綺麗に整っていた。 ホコリは見当たらないし、本はとても昔の本と今現在の本が並んでいた。 外見とはとても違った雰囲気で、とても良い感じだと少女は思った。 カウンター(らしきもの)の奥に一人の老人が石像のように(瞬きはしていたが)微動だにせず座って居た。 少女は特に気にも留めず、新しく読むための本を探していた。 すると、老人が少女を見て少女に問いかけた。 「いらっしゃい。何か悩み事でも?」 普通なら「いらっしゃい」の後は「何かお探しですか?」等といった言葉がくるはずだ。 少女は不審に思いながらも 「えぇ…まぁ…」 と言ったが、実際は悩みなど無い。 ここで「いいえ」と答えたら後先面倒な感じがすると少女は思っていた。
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