~*§無題§*~

6/6
前へ
/10ページ
次へ
桜の木の下で、少女は本を読むのが好きだった。 その日はたまたま読む本が無く、「無題の本」を持って公園に来ていた。 この本は、内容と題名が無い、真っ白な本に、少女は不思議な魅力を感じていた。 そんな事を考えていたら春一番が吹いた。 その風で髪が乱れないように手で押さえていたら、本が音を立ててめくれた。 風が止んでもまだ本はめくれ続けた。 そして、本はあるページで突如として止まった。 そこには、ある物語がかかれていた。 今まで何度読み返しても何も書かれていなかったはずのページに、文字が浮き出てきたかのように書かれていた。 その物語の名は… 「奇面の女」
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加