一界目 荒れ地と空

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「おーこれはまた……」 俺と坂市さんは男女達の方へ歩み寄り、”此処”に集められた人達の目の前まで行く。 やはりというかなんというか、結構な人数の男女がそこに存在していた。 「また新しい奴が来たか……。恐らくお前が最後か」 俺が来た瞬間、一人の女性が説明口調で呟いた。 その女性、説明口調女を見ると、中々綺麗なお方で、キリッとした眉、切れ長の目。 凛々しくも、美しい女性である。 そして、腰くらいある長い髪。 容姿はめちゃくちゃ好みである。 しかし何故か俺が今着ているジャージと同じ上下黒ジャージである。 何故か俺が今着ているジャージと同じメーカーのジャージである。 何故か俺を何時もストーキングしていた女と容姿が酷似していたのである。 最初気付かなかったけどめちゃくちゃ似てんだけど。 駄目だ俺。 気にしちゃ駄目だ。 世の中似た人は蟻の如く居る。 それは言いすぎたな。 うん。 とりあえず気にしちゃ駄目だ。 とりあえず、あいつだったら、全力で逃げようと心に誓った。
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