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「んだよありゃあ……」
西可は目を見開き、愕然としていた。
まぁ、俺も西可と同じ心境なんだが。
俺の目線の先、つまり空中、つまりは上に黒いスーツを着た少女が浮いていた。
浮いているというよりも、空中に立っている、まるで少女の足元に見えないなにかがあるような………。
そんな異様な光景。
非現実的な光景。
でも、言いたいんだ。
そんな光景を見たからこそ言いたいんだ。
あの言葉を。
でも今言ったら。
「おいお前ッ!! どうせなんかしら仕掛けがあるんだろ? そんなんされてもつまらないだけだから早く降りてこい」
あ、俺が考えてたこと説明口調女が言っちゃったよ。
んでもって俺にウインクしてんじゃねーよ。
なんだよお前。
「はぁはぁ……ど、どうだ? 少しは惚れたか?」
あ、こいつやっぱストーキング女だわ。
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