一界目 荒れ地と空

10/22
前へ
/27ページ
次へ
なんだよマジで。 こいつやっぱりストーキング女だったのかよ。 「てか、おい。降りてこいよ。不思議系スーツ女」 黒ジャージ女がストーキング女ということが判明し、多少その事実に絶望したが、俺はじっと不思議系スーツ女を見据えていた。 「え? 不思議系スーツ女ってボク?」 どうやらボクっ娘らしい。 不思議系スーツ女は俺、俺を見下ろし、首を傾げながら言う。 あー、首が凝る。 てか、何時まで硬直しているつもりだ西可くん。 てか、周りの連中が空気になっていると思ってたが、ほとんどの奴らが気絶し、地面に倒れていた。 しかし、セーラー服少女は未だに俺を睨んでいた。 「……チッ」 うぉぉぉッ!! あの子軽く舌打ちしたよッ!! 見るなってか!! 俺を見るなってかッ!! 仮にも俺年上だよ? て、なにを考えてる俺。 冷静だ冷静。 俺は軽く深呼吸した後、不思議系スーツ女に意識を戻す。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加