一界目 荒れ地と空

12/22
前へ
/27ページ
次へ
奏……。聞いたことあるようなないような。 うーん。 まぁ、これは後回しで良いか。 まず、俺がすること、知ることは。 「おい、不思議系スーツ女。俺らをどうしてこんな場所に連行した。理由はなんだ。それとここはどこだ。てか、目的はなんだ」 微笑んでる彼女を見据えながら問う。 「えー、そんな一遍に質問されても説明出来ないよ。てかボク、不思議系スーツ女じゃなくて、ノエルっていう立派な名前があるんだよ?それにさ」 目を細めながら微笑し。 「奏ちゃんの方が詳しいよ?」 ね? 奏ちゃん? と言うノエル。 それを沈黙で返す奏。 ふむ、沈黙=YESらしいから一応知ってるらしいな。 「奏……。こいつ、ノエルの言ってることは?」 俺は皆まで言わず、奏に問い掛ける。 奏は体を一瞬震わせ、数秒黙るが。 「ああ、知ってる」 と、俯きながら答える。 あ、てか今思ったけどノエルって名前変だよな。 外人さんなのかな? と、シリアスな場面にも関わらず、どうでもいいことを考える俺。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加