一界目 荒れ地と空

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「……今からーする」 「え? なにか言ったか?」 俯きながらぶつぶつと呟く奏。 奏の傍に居た俺にさえ聞き取れないくらい小さな声で呟く。 そんな時だった。 ジリリリリという目覚まし時計のアラームに酷似した、けたたましい雑音がこの世界に響き渡る。 「あー、そろそろ始まっちゃう……ぽいね。皆様集合!!」 ノエルの掛け声と共に、わらわらとノエルの周りに集まる人達。 ちなみに、俺と西可と奏と俺をひたすら睨むことに集中している少女は、ノエルが空中から着地した時から周りに居た。 つか、ノエルが俺らの近くに着地したんだけどな。 「いやー予想外だったよ。こんなに覚醒者がいるなんてさー。後、早すーー」 「んなのはどうでも良いんだよッ!! 此処はどこだよッ!? てか、此処でなにすんだよッ!?」 はぁー。と、ノエルがため息を吐きながら話していると、それを怒声で遮るように、男が現れた。
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