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ーー酷い夢を視た。
ーー辛い過去を見た。
ーー残酷な事実をミた。
それは自業自得。
自分の所為だ。
”アレ”を憎んでもなにも……。
そう、俺が弱いから……。
◇◇◇◇
「……くそったれ。なんつー夢見てんだ俺は。馬鹿なのか?」
薄暗く、静寂した自室のベッドで俺は目を覚まし、同時に愚痴をこぼした。
……あの夢を見るのは何時ぶりだろうか。
できればもっと愉快な夢が良かった。
上半身を起こしながら、そう考えてる自分に呆れる。
はぁと、ため息を吐き、右側にある窓を見る。
窓は濃い緑色のカーテンで覆われており、柔らかな朝日をさえぎっていた。
俺は枕元に置いてある携帯を取る。
そして、ディスプレイに表示された時刻を確認する。
、
午後一時二十三分。
「……腹減った」
携帯を枕元に置き。
そう呟く。
と、同時に空腹を訴えているかのように、ぐぅぅと腹が鳴る。
ということで、寝ぼけまなこをこすりながら台所に移動する。
カップ麺は世界一、そう呟きながら。
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