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「ん? 良いよー。眼帯くん」
眼帯くんって多分俺だけど、その眼帯くんってのは止めてほしい。
「ん、じゃあ、さっきノエルは、俺達が全滅するって言ったよな? あれはどういう意味だ?」
「勘が鋭い眼帯くんなら気づいてると思ったんだけどなー? 」
「勘が鋭い? どこかだ。どっちかって言ったら、鈍い方だぞ?」
「うっそだー。本当はなにをするか気付いてる癖に」
ノエルはけらけらと笑いながらそう言った。
こいつはふざけた野郎だが、危ない。
存在が。
雰囲気が。
その張り付けられといる笑顔が。
危ない、というよりは恐い。
「それともう一つ」
「あ、今話し逸らした」
「うっせ。じゃなくて、さっきお前、此処に五十人居るとか言ってたろ?」
「うん」
肯定するノエル。
「此処には今、倒れてる奴含めて、二十人ほどしか居ないぞ?」
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