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少年と女
――――
「どう?覚悟はあるの?」
それはいつか見た光景。
「―――。――」
「うん、そう言うと思ったわ。流石、――の血族。じゃ、これからよろしくね。――。」
「―――。」
あの日、あの時、あの場所で俺は決意した。
「なーんかノリが悪いわねぇ。」
目の前にはきらびやかに輝く黒い長髪を靡かせながら僅かに屈む女が一人。
それでも目線は彼女を見上げている。
「――。―――――。」
「はいはい。そういう事は気にしないの。」
俺の返答に苦笑しながらも女性はこちらへと手を差し延べる・・・。
「じゃあ・・・これからよろしくね。――。」
そして俺はその“手”を掴んだ。
「ああ。」
―――これは幼き日の追憶
―――そして、始まりの記録
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