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「・・・話って、何?」
今、俺は彼女に突然呼び出され、
真冬の公園で彼女と向き合ってる
「何だと思う?予想出来る?」
「・・・──いや。分からない」
一つだけ、心当たりがあった。
──彼女は、昔から言ってた──
『現実の君は、冷たいよね』
──昔から今に至るまで、
その言葉の意味が分からない──
だけど、俺に興味が無くなった
って事なんだろうな・・・。
「分からないの?じゃ、少しだけ真剣に考えてみてよ」
彼女は少し寂しげに言った。
そして、降り積もった雪に
文字を書き始めた。
「・・・・・。」
なかなか言い出せない。
『現実の君は冷たい』という
言葉の意味を聞きたいのに。
彼女は文字を書き終えると、
俺を呼び寄せた。
「ねぇ、これ。読んでみて」
「・・・夢で逢えたら?」
「そのと~り。」
「どういう意味だ?」
「・・・君が言ったんだよ?」
「え?いつ?」
「・・・・・ふぅ」
彼女は何かを言おうとしたけど、
溜め息をついて、そっぽ向いた。
「だからさ、話って何なの?」
「大体分かるよね?今、言う事」
「・・・別れ話・・・とか?」
「そうだよ。私と君は、今別れておいた方が、お互いの為なの」
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