クラスメート

8/8
前へ
/78ページ
次へ
福「坂本君、キミが自己紹介の最後の一人ですよ」 雄「Fクラス代表の坂本雄二だ。さて、皆に一つ聞きたい」 坂本はゆっくりと全員の目を見るように告げる。 間の取り方が上手いな。全員の視線が坂本に集中している。 俺達の様子を確認した後、坂本の視線は教室内の各所に移りだす。 かび臭い教室。 古く汚れた座布団。 薄汚れた卓袱台。 こんな所で一年勉強するにはかなり苦労するだろな。 雄「Aクラスは冷暖房完備の上、座席はリクライニングシートらしいが…不満はないか?」 『大ありじゃあっ!!!』 二年F組の生徒の魂の叫ぶ。 だが、俺は坂本がAクラスの話した瞬間に悟ってしまった。 コイツ、まさか… 「だろう?俺だってこの現状は大いに不満だ。代表として問題意識を抱いている」 俺が諦めていたことを… 「そこでだ、これは代表として提案だが」 この最下層クラスでやるつもりなのか。 「FクラスはAクラスに『試験召喚戦争』を仕掛けよと思う」 Fクラス代表、坂本雄二は戦争の引き金を引いた。
/78ページ

最初のコメントを投稿しよう!

813人が本棚に入れています
本棚に追加